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メールリレーサービスを比較|利用するメリットや選び方も解説

メールリレーサービスを比較|利用するメリットや選び方も解説

はじめに

メール配信を行っているものの、送信したメールが遅延したり、メールが届かないといった課題をお持ちの方や、もっと効率的に運用できないかとお悩み方も多いのではないでしょうか。

本記事では、顧客向けのトランザクションメール(システムからの自動配信メール)や、メルマガなど「メール配信」に課題を抱えている向けに、より効率良く確実にメールを送れる、メールリレーサービスについて解説します。さらに、おすすめのメールリレーサービスを比較しているので、自社に合ったサービスを見つけるための参考にしてみてください。

※2021年6月に内容を最新のものに更新いたしました。

メールリレーサービス(SMTPリレーサービス)とは?

メールリレーサービスとは、メールを高速に・確実に配信するためのサービスのことです。一般的に「メール配信」という時に思い浮かべるようなHTMLメールの作成機能などはなく、メールを送ることに特化しています。ユーザーのシステムからメールリレーサービスへリレーのようにつなぐことで、大量のメール送信にも対応できます。メール配信に遅延が起こりにくく、顧客への一括送信も可能です。

メールリレーサービスはSMTPリレーサービスと呼ぶこともあります。SMTPとはメールの送信に使われるプロトコルのことで、SMTPのリレーする機能を利用するため、「SMTPリレー」や「メールリレー」と呼ばれています。ちなみにメールを受信する時はPOP3やIMAP4などのプロトコルが使われます。以下でメールリレーの仕組みとサービスの必要性をみていきましょう。

メールリレーの仕組み

メールリレーは、送信サーバーから受信サーバーへ配信されるまでの間で行われます。メールが相手側に届くまでの基本的な流れは、以下の通りです。

1.メールを送信する

2.メールが送信サーバーに到達する

3.DNSが相手側の受信サーバーを特定する

4.受信サーバーにメールが届けられる

5.相手がメールを受信する

メールが届くまでのプロセス

DNSとは、ドメインと紐づくサーバーの住所(IPアドレス)を教えてくれるシステムのことです。送信サーバーが送信先メールアドレスのドメインについてDNSに問い合わせると、DNSが対応するIPアドレスを特定し返答してくれます。受信サーバーの場所が分からない場合は、エラーが返されます。

メールサーバーからメールサーバーへメールを転送する際に使われる通信プロトコルが「SMTP」なのですが、このSMTPにはメールをバケツリレーのように中継する機能が備わっています。このSMTPリレーの機能を利用し、送信サーバーから直接受信サーバーへメールを送るのではなく、メールリレーサービスを中継させて送ることができるのです。

メールリレーサービスを利用する場合

メールリレーサービスが必要な理由

なぜわざわざメールリレーサービスに中継させる必要があるのでしょうか? メールリレーサービスが必要とされるのは、大量のメールを確実に送信できるからです。一般的なメール環境では、大量のメールを一括送信する場合、メールが遅延してしまったり、迷惑メールとみなされてしまい相手に届かなかったりすることが生じやすいのです。こうしたことが起きてしまうと、会員登録確認・予約完了・購入完了メールなど、必ず届けなければならない重要なメールが届かず、クレームや顧客の不信感を招きかねません。

このような問題を解決するために、メールリレーサービスが発達しました。各携帯会社・ISPサービス業者からの信頼(レピュテーション)を得ている送信サーバーを利用することで、迷惑メールに振り分けられる事なく、送信することができます。処理能力の高い送信サーバーを利用して送信できるため、不着や遅延も起こりにくくなります。

メールリレーサービスのメリット

メール到達率を高められる

メールリレーサービスの提供元は、送信サーバーの信頼性(IPレピュテーション)を高く維持してサービスを運用しています。そのため、受信側の携帯キャリアやメールプロバイダからの信頼を得られているため、届きにくかったメールが届きやすくなるのです。

IPレピュテーションとは、IPアドレスのインターネット上での健全性をスコア化したものです。迷惑メールの判定基準に用いられており、数値が低ければ迷惑メールとしてブロックされる可能性が高まります。数値を高く保つには、スパマーとしてブラックリストに登録されないことが大切になります。

以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
IPレピュテーションの基礎知識、メール到達率との関係を解説

メール配信の運用リソースを削減できる

メールリレーサービスを利用することで、メール配信の運用リソースを削減できます。自社でメール配信を行う場合は、メールサーバーの運用やIPレピュテーションの運用も含めて自分たちだけで行わなければなりません。

OSやソフトウェアの脆弱性といったサーバー運用・メール遅延トラブルの解消なども同様です。特にメールが届かない場合、複合的な理由が考えられるため、知識やノウハウがないと原因を突き止めることも難しく、自力で解決するには骨が折れます。メールリレーサービスを利用すれば、このような問題に自社で対応する必要がなくなります。

安全性を高められる

メールリレーサービスは、セキュリティが高いのも特長です。最近はメールを悪用したサイバー攻撃も増加しています。セキュリティが脆弱だと、攻撃に対処できません。

有効なセキュリティ対策として、SMTPリレー接続時の認証、通信を暗号化するSTARTTLSなどがありますが、これらに対応しているメールリレーサービスを利用することで安全にメールを送信することができます。また、メールリレーサービスはメールを「リレー」するだけなので、配信先の指名やメールタイトル・メール本文などは一切残らないというのも安心できるポイントだと言えるでしょう。

メール配信後の分析ができる

メールリレーサービスには、配信結果をリアルタイムに取得し、分析ができるものもあります。リアルタイムに取得した結果を確認できれば、万が一エラーが起きてしまい、顧客から問い合わせがあったとしても迅速な対応をすることができます。分析機能を搭載したサービスを利用すれば、到達率やエラー率・エラーの傾向などを把握できるため、その後のメール配信の改善に利用することもできます。

連携機能をもったものも多く、既存のシステムにメール配信システムとして組み込むことも可能です。導入する際は、自社で運用しているシステムと連携可能かどうかも確認しましょう。

メールリレーサービスを選ぶポイント

メールリレーサービスを提供している会社は多いです。ここでは、メールリレーサービスの選び方を解説しますので、導入する際の参考にしてください。

自社に合ったサービスか

メールリレーサービスは、自社の目的に合ったサービスを選ぶことが大切です。メール配信の方法、それに応じた機能や価格、自社のシステムとの連携方法などを確認しましょう。

例えば、既にメールを作成する仕組みやインターフェースがある場合は、既存のシステムは変更せず、リレーするだけで利用できるシンプルなメールリレーサービスがおすすめです。その場合、既存のシステムとの連携はSMTPを利用するのか、あるいはAPI連携を利用するのかなど確認しましょう。特にメールを作成して配信するシステムがない場合は、独立して利用できるメール配信サービスの方が使いやすいかもしれません。

セキュリティは問題ないか

また、メールリレーサービスはSaaSの場合が多いため、導入時に自社のセキュリティポリシーを満たしているかという点も重要になるでしょう。

例えば、海外のサービスを利用する場合、メール送信サーバーが海外にあるという場合もあります。自社のセキュリティポリシー上、サーバーが国内にある必要がある場合は、その部分の確認も必要でしょう。また、海外にサーバーがある場合は、日本国内の携帯キャリアに対するメールが届きにくい場合があるため、合わせて注意が必要です。

サービスの信頼性は高いか

サービスの信頼性・可用性が高いかどうかも確認しましょう。メールサーバーに異常が起こると、メールのやり取りができなくなります。顧客とコミュニケーションできなくなるのは、自社の信頼にも関わる重大な機会損失です。

このような問題を避けるためにも、メールの配信基盤がしっかりしているメールリレーサービスを選ぶことが大切です。障害が起きないようにシステムの基盤が冗長化され、24時間体制で有人監視しているサービスなら、トラブルが起きにくく万が一の際にも安心でしょう。SLA(Service Level Agreement)として稼働率を公開しているサービスもあります。また、サービスによっては、メンテナンスで定期的に利用できなくなる時間帯がある場合もあります。そのようなことがあるか、その場合どの程度止まるのか、止まっても自社の運用上問題ないかなども確認しておくべきでしょう。

サポート体制は万全か

残念ながらメール配信には予期せぬトラブルがつき物です。そのため、いざというときのサポート体制も重要でしょう。メール・電話などで相談できる環境があれば、トラブルに迅速に対処できますし、エラーが発生してしまった時にもメール配信のノウハウを持っているサポートチームがいればより安心です。

そのほか、導入実績も重要な選択基準です。導入実績が分かれば、導入効果も予想しやすくなります。競合企業の導入事例・トラブル対応事例なども参考にしましょう。導入コストのみで決めるのは、運用コストが割高になる可能性があるので危険です。

導入数と事例が多ければ、信頼できるサービスといえるでしょう。

メールリレーサービス6つを比較

ここでは、代表的なメールリレーサービス6社を選び、特徴や価格などを比較していきます。

※情報は2021年6月現在のものとなります。

ベアメール

主な機能

・レピュテーション管理運用

・docomo、au、SoftBankの携帯3大キャリアへの高速配信

・ 日本国内データセンター利用

・ 送信ログのリアルタイム確認・APIでのダウンロード対応

・エラー傾向を分析する分析レポートオプション

特徴: 誰でも簡単に使え、サポートも充実。手軽に到達率を改善できる

価格:初期費用5万円、月額利用料5,000円~

おすすめな人:コストを抑えつつ、メール到達率を改善したい方

ベアメールは高いメール到達率を誇るメールリレーサービスです。TLS暗号化にも対応しており、高いセキュリティ性能を保持しています。30分以内に配信ログの確認ができ、リアルタイム分析も可能です。 また、メール配信のノウハウを持ったサポートチームによる手厚いサポートがあるため安心です。

Amazon SES

主な機能

・SMTPやAWS SDKを利用して、Amazon SESの既存のアプリケーションに直接統合できる

・既存のソフトウェアに組み込める

・専用のIPアドレスをリースできる

・業界標準の認証メカニズムを全てサポート

特徴:高い配信性能を誇る

価格:従量課金制、Amazon Elastic Compute Cloud(Amazon EC2)でホストされているアプリケーションからなら、毎月62,000通分まで無料

おすすめな人: AWS上のシステムにメール配信機能を組み込みたい方

Curumeru

主な機能

・キャリアブロック回避

・ 配信コンテンツ監視

・ エラーアドレス管理

・配信エラーチェック

・配信レポート

特徴:8,000社以上に導入されているメールリレーサービス

価格:要問い合わせ

おすすめな人:システム改修することなく、メール配信システムを組み込みたい方

SendGrid

主な機能

・リアルタイム分析

・無料トライアル期間あり

・API経由でのシステム連携

・ メール作成などメールマーケティング機能あり

特徴:月間300億通以上の配信実績を誇るメールリレーサービス

価格:12,000通まで無料、月額1,900円~

おすすめな人: APIを利用したシステム連携を重視する方、コストを抑えたい方

WEBCASメールリレーサービス

主な機能

・クラウドを利用したメールリレーサービス

・設定が簡単で導入コストが安い

・料金設定がわかりやすい

特徴:WEBCAS環境を利用して、一括配信機能を強化できる

価格:要問い合わせ

おすすめな人:パソコン、携帯向けのメール配信システムを強化したい方

Customers Mail Cloud

主な機能

・SMTP連携

・API連携

・配信レポート

・ 高精度なエラー解析

・ Webhook機能

特徴: APIが充実しており、さまざまな方法でシステムと連携が可能

価格: 月額9,167円〜

おすすめな人: APIを利用し、柔軟なメール送信をしたい 方

まとめ

メールリレーサービスは、システムから配信するメールを高速に・確実に届けるサービスです。メール到達率の改善には特に有効で、大量の一斉送信にも対応しています。リアルタイム分析できるものなら、マーケティングツールとしても活用できるでしょう。

導入する時は、自社に合ったメールリレーサービスを選ぶことが大切です。ベアメールは、 手軽に導入ができ、メール到達率の改善に有効なメールリレーサービスです。サポート体制も万全のため、わからないことがあれば気軽に相談できます。

低コストで運用可能なので、まずは試してみてはいかがでしょうか。

メールリレーサービスならベアメール

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