バウンスメールが発生する理由と対策方法
はじめに
メール配信をする担当者にとって避けられないバウンスメールへの対応。
バウンスメールを放置したままにしておくと、思わぬトラブルにつながる可能性が出てきます。今回は、なぜバウンスメールは発生してしまうのか?その原因と対策についてまとめていきます。
バウンスメールって何?
メール利用者であれば、送信元(from)の名前が「MAILER-DAEMON」や「Postmaster」、「Mail Delivery System」になっているメールを一度は見たことがあるのではないでしょうか。
これらがバウンスメールと呼ばれるもので、内容を確認すると、メールの配信に失敗したことと、その原因が書かれています。(エラーメール、リターンメールと呼ばれることもあります。)
バウンスメールの内容は、送信先のメールサーバによって体裁や内容に多少の差異はありますが、基本的には以下の情報が記載されています。
・バウンスした日時
・送信先のメールサーバ情報
・エラーコード
・バウンスした理由
このバウンスメールが届いてしまった場合、メールが宛先に配信できていないということですので、メール送信者はバウンスメールに書かれている配信に失敗した原因を確認して、適切に対応する必要があります。
なぜバウンスしてしまうのか?
バウンスメールには、大きく分類すると「ソフトバウンス」と「ハードバウンス」の2種類があります。バウンスメールに書かれている3桁のエラーコード(SMTPステータスコード)によって見分けられ、400番台がソフトバウンス、500番台がハードバウンスとなります。
バウンスが発生してしまう原因はさまざまですが、例としてはそれぞれ以下のようなものが挙げられます。
ソフトバウンス:一時的な問題によって発生する送信エラー
・メールサイズが大きすぎる
・接続がタイムアウトした
・受信側のメールボックスに空きがない
・受信側のメールサーバに障害が発生している
・大量送信などが原因で一時的に拒否されている
ハードバウンス:時間が経過しても解決しない問題によって発生する送信エラー
・メールアドレスが存在しない
・SMTPのコマンドや文法・パラメータに間違いがある
・大量送信などが原因で、受信側のメールサーバに拒否された
・迷惑メールと判断され、受信側のメールサーバに拒否された
SMTPのエラーコードは、RFC(Request for Comments)によって標準が定められていますが、これらに加えてGmailやYahoo!メール、Outlookといった大手フリーメールサービスは独自のエラーコードを用いています。
エラーコードの基本や大手フリーメール独自のエラーコードについて詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてみてください。
メールのエラーコード(SMTPステータスコード)の意味と対策 | ベアメールブログ
ソフトバウンスは、受信側の一時的な問題であることが多いため、時間を置いて再度送信すれば問題なく届くことが多いでしょう。しかしハードバウンスの場合、対応をせずにそのまま放置し、ハードバウンスが発生している宛先にその後もメールを送り続けると、さらにメールが届かなくなってしまう可能性があります。
バウンスメールを放置すると?
メールの送信方法や内容に問題がある状態で送り続けたり、存在していない宛先にメールを送信し続けていると、スパムやなりすましなどの迷惑メール送信者と誤解され、IPアドレスやドメインがブラックリストに入ってしまうことがあります。
自社のIPアドレスやドメインがブラックリストに登録されてしまうと、ISPによって迷惑メールと認識され、受け取りを拒否されます。正しい対処を行わずに放置したままにすると、こうした悪循環が発生してしまい、いずれメールは届かなくなります。
どうやって対策する?
基本的に、メール配信における作法にのっとったメール配信をしていれば、問題が起きる確率は低く抑えられるでしょう。
配信先リストを最新状態にし、エラー率を低くする
存在しないメールアドレスはリストから除外し、必ず最新の状態を維持しましょう。
エラー率とは送信したメールのうち正常に受信者へ届かなかったメールの割合を指します。さまざまな企業の調査によれば、メルマガを送信している場合、一般的にそのエラー率は5〜10%程度あると言われています。エラー率が高いと、前述の通り迷惑メール送信者と誤解される一因となるため、5%未満(※「ベアメール」では3%未満と規定しています)を保つように気をつけましょう。自社の送信メールのエラー率がわからない場合は、まずはログやバウンスメールを確認することで、現状を把握するところから始めましょう。
受信側に迷惑メールと誤解されないようにする
フリーメールサービスや携帯キャリア、ISPなど、メールサービスを提供している各事業者は、ユーザができるだけ迷惑メールを受信しないよう、さまざまな対策によってメールをフィルタリングしています。
一定時間内に大量のメールを送信していないか、IPやドメインはブラックリストに登録されていないか、送信ドメイン認証は行われているか、怪しいサイトへ誘導していないか…など、各事業者によって基準はさまざまですが、迷惑メールの判定基準を知り、誤解されるようなことをしないようにしましょう。
迷惑メール対策技術や、ブラックリストの確認方法、正しいメールの送信方法について詳しく知りたい方は下記の記事もぜひご一読ください。
迷惑メール対策に必要な「SPF」と「DKIM」とは? | ベアメールブログ
ブラックリスト登録されたメールの確認・解除方法について | ベアメールブログ
迷惑メールにならない方法とは? 迷惑メールになってしまう原因と対処法のすべて | ベアメールブログ
バウンスメールが届いてない・・・!?
バウンスメールは、個人間のやり取りであれば、個人のメールアドレスに直接配信されますが、企業の場合は送信メールサーバの設定によってバウンスメールの送信先が定められている場合があります。また、メール配信サービスを利用している場合は、利用しているメール配信サービスの所定の場所(管理画面など)で確認する必要があります。
バウンスメールが確認できない場合、バウンスメールの送信先(Return-Path)の設定に問題があるかもしれません。Return-Pathのアドレスに間違いがあったり、受信できない状態になっており、バウンスメールが正常に送信できなかった場合、相手先のメールサーバは再度送信を試みますが、送信ができない状態が続くと、迷惑メール送信事業者だと判定されてしまう可能性もあります。
必ず、バウンスメールの送信先(Return-Path)には存在するドメイン、メールアドレスを記載するようにしましょう。この設定を誤ると迷惑メールに判定される可能性が高まります。
まとめ
バウンスメールは、メール配信する際には切っても切り離せないものです。バウンスメールの対応をせずにいると、迷惑メール送信事業者と判定され、メールの到達率をより低下させてしまいます。
だからこそ、メールを配信した後は必ずバウンスメールの検証を行うことをおすすめします。
リンクの提供する「ベアメール」はメールを確実に届けるためのメールリレーサービスで、 お客さまがシステム面で悩む時間をマーケティング活動に注力できるよう、日々さまざまな対策を実施し、必要な機能を提供しています。
その中でも配信ログの成功と失敗を分けてダウンロードすることができる機能は、効率的なバウンスメール対応が可能になります。システム管理者の手を煩わさずに、誰でも簡単に管理画面からエラー内容を確認したり、エラーとなったアドレスのリストのダウンロードをすることが可能です。
「分析レポートオプション」ではより詳しいエラー発生の傾向を分析したレポートが確認できるほか、エラーの中でも対応が必要な対象メールだけ抽出してダウンロードしたり、エラー数やエラー率などが閾値を超えた際に自動でアラート通知することが可能です。ご興味をお持ちの方は以下のバナーより機能詳細をご確認ください。
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