レピュテーションとは?メール到達率を上げる方法も解説
セキュリティに関する「レピュテーション」とは
メールマーケティングを行っていると、顧客に対してメールを一斉に送信したものの、きちんと届かなかったという経験がある企業は意外と多いのではないでしょうか。メールがうまく届かない理由の背景には「レピュテーション」というシステムが関係しています。
この記事では、「レピュテーション」とは何かを解説し、「E-mailレピュテーション」について、そのメリットやメール到達率を高めるための方法を具体的に紹介します。是非参考にしてみてください。
レピュテーションとは、英語で「評価」という意味を持つ単語です。
また、利用者がWebサイトにアクセスする前に評価するシステムのことも指します。例えば、あるサイトを利用するとき、危険だと判断されると、利用者はそのサイトにアクセスすることができません。
レピュテーションを利用することで、事前にWebサイトの危険性がわかり、コンピューターウィルスなどの感染を防いでくれます。
従来のセキュリティソフトは、特定のウィルスのパターンをパソコンに読み込ませ、そのウィルスに対してのみ、防御力を発揮するというものでした。一方でレピュテーションは、ウィルスに関する情報をアップデートし続けているため、新しいウィルスに対してもすばやく対応することが可能です。
E-mailレピュテーションとは
レピュテーションはメールに対しても存在しており、送信元のメールサーバをそれまでの実績から評価し、迷惑メールであるかどうか判断します。
レピュテーション(評価)が低いという結果が出ると、メールを受信しないこともあります。メールを正確に配信するためには、自社IPのレピュテーション=信頼度を上げることが大切です
これまでもスパムメール対策のソフトやシステムはありましたが、それらはメールの中身を確認しスパムかどうかを判別していました。この方法では、メールの正規、不正規に関係なく全てのメールを確認しています。
一方、E-mailレピュテーションでは、メールの送信要求が行われた時点で、メールの送信元が不正であるかどうかを判別し、不正だとわかればメールの受信を拒否できます。また、新しい発信元が出てきたときもリアルタイムで監視しているため、即座に対応が可能です。
E-mailレピュテーションのメリットは?
E-mailレピュテーションには、以下のようにいくつかメリットが存在します。
・スパムメールを受信する必要がない
まず、受信前にスパムメールかどうかを判断するため、
・ネットワークやサーバへの負担を軽減できる
という点があげられます。
また、
・既存のメールシステムへの導入も簡単
・メールサーバが自動で情報の収集と更新を行ってくれるため、人手がかからない
といった点も大きな特徴です。
このように、スパムメール自体を事前に遮断することによって、多くのメリットを享受できます。
E-mailレピュテーションを高める方法
E-mailレピュテーションは、利用者の努力によってもある程度質を高めることができます。どういった方法なのか確認していきましょう。
メールサーバの設定を正しく行う
企業によってはメールサーバを自社で保有しているケースもありますが、専用のIPアドレスから送信していない、ドメインの監視を定期的に行っていないなど、サーバの設定が正しく行えていないと、スパムメールと判断されてしまう恐れがあり、メールの配信自体がうまく行えない可能性があります。
また、自由にメールの送受信ができ、スパムメールの発信源として利用されてしまう「オープンリレー状態」にならないように、サーバのセキュリティを高めることも重要です。
送信ドメイン認証をする
送信ドメイン認証とは、メールを送信する側のアドレスが正しいものであることを証明する技術のことです。これによって、送られてきたメールのメールアドレスのドメインを見れば、正規のサーバから送られているかどうかがわかるようになります。
正しいドメインであることが証明できると、迷惑メールと判別される可能性が下がるでしょう。
この送信ドメイン認証ですが、大きく分けると以下の2種類があります。
・SPF、Sender IDなど・・・送信元のIPアドレスを元に正しいサーバから送られたメールかどうかを判別する技術
・DomainKeys、DKIMなど・・・メールに電子署名を挿入してスパムかどうかを判別する技術
宛先リストを随時更新し、バウンス率を低くする
E-mailレピュテーションでは、送信できなかった宛先が多くないか(バウンス率)も評価基準の1つとなっています。そのため、送信できないメールが多いとスパムメールと判断される可能性が高くなります。
メール配信のリストを一度作っていたとしても、年月が経つと中には削除されているなど無効なメールアドレスが出てくるケースもあります。このような場合、配信する側は正しく配信しているつもりでも、実はスパムメールと判別されているかもしれません。
こうならないためにも配信リストは定期的に見直し、不要なものは削除するようにしましょう。
迷惑メール報告をされないようにする
メールを受信する人は、受信したメールが迷惑メール、スパムメールである場合、スパム報告をすることができます。このスパム報告が繰り返し行われると、その宛先にメールを送ることができなくなります。
スパムとして報告されることが増えている場合、メール配信を見直す必要があります。例えば、メールの内容が求められているものだったのか、配信の頻度はどうだったか、宛先を間違えたことで迷惑メールと判断されていないかどうか、などが挙げられます。苦情のデータからメールの内容の見直し、宛先リストが適切か確認し、必要に応じて宛先リストを整理するようにしてください。
また、中にはメール配信を停止したかったが、やり方がわからないのでスパム報告で代用する顧客もいます。そのため、配信停止方法が分かりやすいかも確認しましょう。
まとめ
メール配信を行う企業は、E-mailレピュテーションを高めることで、顧客にきちんとメールを届けることができます。また、メールの到達率を上げるには、自社のIPがキャリア・ISPに対して、安全で信頼できるものであると認識させる必要があります。しかし、これらの運用は難しく、安定したメール配信のためには専門の企業を利用することもおすすめです。
中でも「ベアメール」は、不正メールリレー制御やTLS暗号化対応などが可能なので、質の高いメール配信を行うことが可能です。確実にメール配信を行いたい場合は、ぜひ利用を検討してみてください。
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