オンライン商談でもアイスブレイクは出来る!明日からの営業に使えるテクニック集
オンライン商談でのアイスブレイクのコツやテクニックについて解説しています。
リモートワークが世の中に浸透し、一般的になってきたオンラインでの商談。
オンラインは利便性が高い一方で、対面営業に比べて相手の反応が見えにくいこともあり、雰囲気を掴みにくく「以前のように打ち解けた雰囲気作りや、関係性構築ができない…」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
今回は、オンライン商談でのアイスブレイクのコツやテクニックについて解説します。
アイスブレイクはなぜ必要か
営業活動において重要視されるアイスブレイクですが、そもそもなぜ必要なのでしょうか。まずはアイスブレイクの必要性についてお伝えしていきます。
アイスブレイクとは
アイスブレイクとは、話し相手との緊張状態をほぐすためのコミュニケーション術のことです。氷(アイス)のように冷たく張り詰めた空気を温めて、氷を溶かす/打ち砕く(ブレイク)という意味です。
アイスブレイクをするべき理由
アイスブレイクをすることで得られるメリットとしては、以下の3点が挙げられます。
(1) 顧客が自発的になる
アイスブレイクで空気が温まると、顧客側からも発言しやすい雰囲気が作られます。ふとした疑問であっても気軽に質問しやすくなるため、自然と双方向の会話が生まれるようになります。
(2)本音・深い話を引き出しやすくなる(警戒心を解く)
アイスブレイクに成功すると相手の警戒心が取り除かれ、本音を引き出しやすくなります。相手の考えの深いところまで知ることができるため、自ずと提案の質も高まります。
(3)お互いにリラックスできる
張り詰めた緊張が解けることで、相手はもちろん、あなた自身もリラックスして会話ができ、プレゼンを進めやすくなるでしょう。こちらがリラックスしていると相手からは堂々とした様子に見え、同じ内容を話していても説得力が増します。
相手の決断を促す商談において、これら3つのメリットは顧客との関係値向上とプレゼンの質を高めるための大きな要素となります。つまり、アイスブレイクをすることで商談の精度を上げられる可能性が高いのです。
オンラインではさらに重要度が増す
コミュニケーションが必要最低限になりがちなオンラインでは、ただの情報提供・説明で終わってしまうと顧客の心に残りません。せっかく商談の機会を得たのにもかかわらず、関係性を作れないとその後の商談や継続的なフォローにつながりにくくなってしまいます。
オンラインでは双方向のコミュニケーションが取りにくく、対面時に比べ雑談も発生しづらい傾向にあります。だからこそ意識的に「オンラインならではのアイスブレイク」を行う必要があるのです。
オンライン商談でのアイスブレイクのコツ
では、オンライン商談でアイスブレイクを取り入れるには、どのような点を押さえておくと良いのでしょうか。オンラインでのアイスブレイクがしにくい理由を解説した上で、実際の商談でのコツをお話ししていきます。
名刺交換がわりにプロフィール紹介
既に対面での商談の経験値がある営業担当者にとっては、「対面時のアイスブレイク方法が通用しない」という点もオンラインのやりにくさに繋がります。
例えば、対面であれば名刺交換が当たり前のように行われますが、これも実はアイスブレイクのきっかけになっています。
紙の名刺交換をする際に「漢字、珍しいですね!」「かっこいい名刺ですね!」など会話が生まれた経験はないでしょうか。このワンクッションにより空気が和むこともありますが、残念ながら通常オンラインの場合にはそのタイミングがありません。
他にも、会議室までの移動中、先方から飲み物を出してもらったとき、資料やPCを出す際のちょっとした間など、雑談で空気を温められるきっかけはいくつもあるでしょう。ですが、こちらもすべてオンラインだと通用しません。
そこでおすすめなのが、名刺代わりに簡単なプロフィール紹介をするというアイスブレイク方法です。コミュニケーションが最小限になりがちなオンライン商談であっても、冒頭で簡単に自己紹介をすることで空気を和らげることができます。
どのようにプロフィール紹介をすれば良いのか、詳しい内容は後ほどご紹介します。
オンラインでは結論から話した方がいい
対面営業では商談前にできるだけアイスブレイクをしておいたほうが提案に持ち込みやすいですが、オンライン営業ではストレートに本題に入る方が顧客を引き込みやすい傾向にあります。
理由としては、オンライン商談は画面越しのため、対面に比べ相手の集中が途切れやすいことが挙げられます。そのため、相手の注意を引き付ける工夫をする必要があります。
なかなか本題に入らなかったり、テンプレートのようなプレゼンを行ってしまうと、「知りたい情報はまだかな…」と気が散る要因になったり、イライラさせネガティブな印象を持たれてしまう可能性もあります。
顧客が知りたがっていることを早めに切り出すことで、顧客を商談の主役にでき、相手を話に引き込みやすくなります。また、「自分達の思いを理解してくれている人だ」と感じ、自然と心を開いてくれる可能性もあります。
また、利用している会議ツールに時間制限がある場合や、顧客の後の予定が詰まっている場合もあります。前置きが延びると本題が駆け足になり、薄くなる可能性もありますので、この点を踏まえても結論から話すことが好ましいといえます。
早い段階で相手の欲しい情報を提供し、心を掴んでおきましょう。
雑談は商談後がおすすめ
オンライン商談では、商談後の時間に雑談をするのがおすすめです。
本題の際に会話を重ねたことで打ち解けた雰囲気になり、また時間内に一通り話し終えたことで余裕も生まれ、商談後は相手がオープンになりやすいためです。
具体的な流れとしては、初回商談時にはまず名刺交換代わりのプロフィール資料にてアイスブレイクをし、場が温まり次第すぐに本題に移ります。そして話したいことが話せてある程度着地が決まったら、雑談によるアイスブレイクで締めましょう。
アイスブレイク→商談→アイスブレイクのサンドイッチにし、顧客の本音を引き出したい時には相手がオープンになりやすい最後のアイスブレイクに持ってくるのもおすすめです。
オンライン商談で使えるアイスブレイクのテクニック&話題
アイスブレイクの必要性と基本的なポイントが分かったところで、ここからはオンラインならではの具体的なテクニックをご紹介します。
オンライン商談ツールのプロフィール機能を使う
コツの解説でも触れましたが、名刺交換代わりにプロフィール紹介を入れることで、アイスブレイクのきっかけ作りができます。
自己紹介用のペライチの資料を準備して画面共有する、簡易的な名刺情報を背景画像に設定するといった方法もありますが、営業特化の商談用システム「オンライン商談ツール」には「プロフィール機能」が搭載されていることもあるので、その機能を利用するのもおすすめです。プロフィール機能を使えば、自己紹介用の画面を簡単に作って共有することができるので、手間をかけずに充実したアイスブレイクのネタを用意できます。(下図参照)
初対面の相手の場合はこのようなプロフィールを見せると、お互いに自己開示がしやすくなり、親しみを持ってもらいやすくなるでしょう。
情報提供用の資料やURLを用意しておく
事前に顧客や業界についての情報収集をすることはオンライン/対面に関わらず重要なポイントです。
その情報を共有する手段として、Web会議システムやオンライン商談ツールの「画面共有」機能を使うのがおすすめです。相手が興味を持ちそうな情報をいくつか事前にピックアップしておき、当日アイスブレイク/雑談のタイミングで見せると良いでしょう。
ある程度関係値を築けている場合は、顧客自身の趣味や興味のあることをリサーチしておくこともおすすめします。
具体的な話題について
複数人が参加する商談で、全員が揃わずなかなか商談が始められないとき、一部参加者の音声トラブルのため会議が一時中断したとき、商談が予定よりも早く終わったときなど、「場を持たせるために何か話さなければ…」というシチュエーションもオンラインでは起こりがちです。
オンラインでの商談は突発的なトラブルが起こりやすく、臨機応変さも求められます。いつそんな状況になっても良いように、相手を問わず使えるアイスブレイクの話題をご紹介します。
(1) ほめる
オンライン、対面問わず鉄板なのは、相手をほめることでしょう。顧客自身のことや、顧客が所属している組織の良いところを伝えることでアイスブレイクに繋げられます。
(2) 季節性のある話題
年末年始、GW、夏季休暇の時期は「お休みはいつから…」といった具合に話題を振れますし、春であればおすすめの花見スポットの話、冬はクリスマスや正月の過ごし方など、その季節だからこその話題は当たり障りがなく誰とでも話やすいです。
(3)地域の話題
顧客がリモートワークの場合は顧客の住んでいる地域の話題、出社している場合は顧客のオフィス近隣の小ネタなどがアイスブレイクの話題としておすすめです。
(4)食べ物
この話題は他のアイスブレイクとの合わせ技になることが多いですが、地域の食べ物、季節の食べ物、最近食べた美味しい物、顧客の好きな食べ物について触れるのも、当たり障りのない話題になるでしょう。いきなり話すのはハードルが高いので、話題を広げる際におすすめです。
(5)ニュース
メディアで話題のニュースはもちろん、顧客の業界ニュースも話題として良いでしょう。業界ニュースの場合はそのままヒアリングに繋がる可能性もあります。
(6)趣味・レジャーの話
季節の話題から繋がることもありますが、長期休暇が近い時期や週末が近いタイミングには、趣味やレジャーの話題を振るのも良いでしょう。ただし、あまりプライベートに踏み込みすぎないように注意しましょう。
(7)相手の背景について触れる
オンラインだと相手がオリジナルの背景を使っていたり、画面に映っている家の中やオフィス内の物で気になるものがあったときに、「それって…」と話題を振ることができます。相手がそれに対してこだわりを持っていたり、エピソードがあったりするとそこからアイスブレイクの会話に広げられるでしょう。
まとめ
オンライン商談は効率的な反面、アイスブレイクや関係性を深めるコミュニケーションが対面より難しくなりがちです。しかし、工夫次第では対面の営業と同じように双方向でのコミュニケーションを取ることができます。
オンライン商談ツールの「プロフィール機能」や「画面共有機能」を駆使したアイスブレイクを実施し、プレゼンの段取りやトークスクリプトを見直すことで、あなたらしいオンライン商談スタイルを確立してみてください。