お客さまのインフラを支える 運用保守部門のチームビルディング
お客さまのサーバ、そしてシステムを見守り続け、安心を届ける「ベアサポート」。このサービスを24時間365日提供するエンジニアチームがどんなことを考え、何を大切にしているのか。サポート部門責任者である株式会社リンクの山本誠一郎にチームビルディングの秘訣を聞きました。
1.24時間365日、安心を届けるために
―山本さんが責任者として担当しているベアサポートのサービスについて教えてください。
ベアサポートはお客さまのシステムを24時間365日監視するMSPサービスです。オンプレやAWSなどお客さまがお持ちのシステムから異常を示すアラートメールを受信したら、速やかにお客さまに電話でお知らせする「マモル アラート通知」と、事前にお客さまと取り決めた復旧対応をする「マモル インシデントタイプ」の2つのサービスをご提供しています。
今現在、SaaSを提供される企業様、開発会社様、運用保守を提供するメーカーさまなど、約50システムをサポートしています。ベアサポートを選んでいただいた決め手としては、AWSやMicrosoft Azure、Google Cloudなどの海外クラウドをもちろん、国内クラウド、オンプレなどあらゆるインフラに対応していること。料金体系がサーバー台数課金ではなく、月間50アラート以内であれば台数無制限の定額制なのでコストパフォーマンスが良いこと、そして、なによりも“人の手”によるサポートであること。サポート部のエンジニアが24時間365日お客さまのシステムを監視し、マモル インシデントタイプであればサービスの正常動作の確認まで責任を持って対応しているという点を高く評価いただいたのだと思います。
今現在、SaaSを提供される企業様、開発会社様、運用保守を提供するメーカーさまなど、約50システムをサポートしています。ベアサポートを選んでいただいた決め手としては、AWSやMicrosoft Azure、Google Cloudなどの海外クラウドをもちろん、国内クラウド、オンプレなどあらゆるインフラに対応していること。料金体系がサーバー台数課金ではなく、月間50アラート以内であれば台数無制限の定額制なのでコストパフォーマンスが良いこと、そして、なによりも“人の手”によるサポートであること。サポート部のエンジニアが24時間365日お客さまのシステムを監視し、マモル インシデントタイプであればサービスの正常動作の確認まで責任を持って対応しているという点を高く評価いただいたのだと思います。
―24時間、365日エンジニアの人手を確保するだけでも大変そうですけど、人にこだわるのはどうしてなのでしょうか。
この業界ではさまざまな形で自動化できるツールやサービスが開発されています。“人にこだわる”と言っても、自動化を否定しているわけではありません。自動化できる部分はできるだけ自動化し、それでも残ってしまう作業やお客さまの不安を解消するためにはやはり人が必要だと思います。
「アラートが出たから対応しました」では、そこに人がいる価値がありません。お客さまに寄り添いながら、お客さまと課題を共有した上で、対策を検討して改善を行うことが良い結果につながります。そのためには「人」が大切です。
MSPサービスは「今日は1人しかいないから半分だけやろう」とか、「人がいないから停止しよう」ということはできません。24時間365日エンジニアを確保するというのは本当に大変ですが、だからこそ人のいる意味、人の価値をどうすれば最大化できるかを常に考えています。
「アラートが出たから対応しました」では、そこに人がいる価値がありません。お客さまに寄り添いながら、お客さまと課題を共有した上で、対策を検討して改善を行うことが良い結果につながります。そのためには「人」が大切です。
MSPサービスは「今日は1人しかいないから半分だけやろう」とか、「人がいないから停止しよう」ということはできません。24時間365日エンジニアを確保するというのは本当に大変ですが、だからこそ人のいる意味、人の価値をどうすれば最大化できるかを常に考えています。
監視作業中のメンバーはオンラインで常につながり、いつでもコミュニケーションがとれるようになっています
2.こだわっているのは「人の価値の最大化」
―サポートチームで大切にしていることを教えてください。
「お客さまの声を聞いているか」「人の価値を最大化できているか」この2つを大切にしています。
「お客さまの声を聞いているか」という面では、メールでお問い合わせがあった際に必ず、電話で折り返してお客さまと話をするようにしています。これはチームを作って最初に決めたことです。
チームを作った当初は「こういうお問い合わせがあったのでメールで回答しておきました」で終わらせてしまうメンバーが多かったです。ただ聞かれたことに答えるだけならチャットボットで十分で、人がやる意味がないと思ったので必ず電話で折り返すようにしました。
大体の人は長々と文章を書くのは手間なので、メールだと要件だけを伝えようとします。当然、その文面を読んだだけでは、質問の背景やその先にある本当にやりたいことは分かりません。お客さまと直接話をしていくうちに、本当はこういうことがやりたかったんだとか、その問題を解決するためにはメールで質問された内容とは違うアプローチをした方が良いということが見えてきます。
エンジニアは、コミュニケーションをとることに苦手意識がある人が多くて、正直最初は電話も嫌がっていました(笑)。でも、続けていくうちに「こういう質問が来ているってことは、もしかしてお客さんはこういうことを考えてるんじゃないか」とお客さまの立場を想像できるようになりました。
今では「この部分が気になるから電話した方がいいよね」という会話がメンバー同士で自然と出てくるようになって、みんながコミュニケーションをとるメリットを感じてくれたのが本当に嬉しかったですね。
「お客さまの声を聞いているか」という面では、メールでお問い合わせがあった際に必ず、電話で折り返してお客さまと話をするようにしています。これはチームを作って最初に決めたことです。
チームを作った当初は「こういうお問い合わせがあったのでメールで回答しておきました」で終わらせてしまうメンバーが多かったです。ただ聞かれたことに答えるだけならチャットボットで十分で、人がやる意味がないと思ったので必ず電話で折り返すようにしました。
大体の人は長々と文章を書くのは手間なので、メールだと要件だけを伝えようとします。当然、その文面を読んだだけでは、質問の背景やその先にある本当にやりたいことは分かりません。お客さまと直接話をしていくうちに、本当はこういうことがやりたかったんだとか、その問題を解決するためにはメールで質問された内容とは違うアプローチをした方が良いということが見えてきます。
エンジニアは、コミュニケーションをとることに苦手意識がある人が多くて、正直最初は電話も嫌がっていました(笑)。でも、続けていくうちに「こういう質問が来ているってことは、もしかしてお客さんはこういうことを考えてるんじゃないか」とお客さまの立場を想像できるようになりました。
今では「この部分が気になるから電話した方がいいよね」という会話がメンバー同士で自然と出てくるようになって、みんながコミュニケーションをとるメリットを感じてくれたのが本当に嬉しかったですね。
―「人の価値を最大化できているか」というのはどういうことでしょうか。
さきほど自動化できるものはなるべく自動化するという話をしましたが、人の価値を最大化するためには人が動く時間を確保しなくてはいけません。たとえばちょっとプログラムを書けば自動化できるような作業も、その手間を惜しんで1日5分で終わる作業だからと若いメンバーに任せてしまう。機械ができることを人がやる、これほど無駄なことはありませんよね。もし、その時間を他のことに使えたらチーム全体の仕事のクオリティが上がるし、それがお客さまのためになるわけです。
24時間365日の仕事を継続するって一人じゃどうやっても無理です。チームとして一緒に働く人のことを常に考えるようにという話はよくしています。結局それが一人一人の価値を高め、チームとしての価値を高めることになるからです。
3年ぐらい前からリモートワークを導入していますが、仕事中は全員がオンラインでつながっていて、いつでも会話できるようになっています。チーム内でのコミュニケーションを活性化するために業務外の雑談もOKにしているのですが、たまに会話がないときには僕が入ってゲームの話を振ったりもします。僕は実際その話には全くついていけないのですが、それをきっかけにみんなが話し出してくれれば役割は終わったと思い、自然とフェードアウトしています(笑)。
コンビニでも無人レジが当たり前になっていたり、人とコミュニケーションをとる機会がどんどん減っている今の時代に逆行しているかもしれません。それでも私自身はどんな時代になっても人間っぽい交わりは必要だと考えていますし、今は逆にコミュニケーションをとることの価値が高くなってきている気がします。
最新のツールを使い、自動化もしながらも、人と人とのコミュニケーションはしっかりと残す。そういうチームでいたいですし、ベアサポートもそういうサービスでありたいと思っています。
24時間365日の仕事を継続するって一人じゃどうやっても無理です。チームとして一緒に働く人のことを常に考えるようにという話はよくしています。結局それが一人一人の価値を高め、チームとしての価値を高めることになるからです。
3年ぐらい前からリモートワークを導入していますが、仕事中は全員がオンラインでつながっていて、いつでも会話できるようになっています。チーム内でのコミュニケーションを活性化するために業務外の雑談もOKにしているのですが、たまに会話がないときには僕が入ってゲームの話を振ったりもします。僕は実際その話には全くついていけないのですが、それをきっかけにみんなが話し出してくれれば役割は終わったと思い、自然とフェードアウトしています(笑)。
コンビニでも無人レジが当たり前になっていたり、人とコミュニケーションをとる機会がどんどん減っている今の時代に逆行しているかもしれません。それでも私自身はどんな時代になっても人間っぽい交わりは必要だと考えていますし、今は逆にコミュニケーションをとることの価値が高くなってきている気がします。
最新のツールを使い、自動化もしながらも、人と人とのコミュニケーションはしっかりと残す。そういうチームでいたいですし、ベアサポートもそういうサービスでありたいと思っています。
3.人間力のあるエンジニアを育てたい
―今後チームやメンバーをこうしていきたいという目標はありますか?
メンバーを育てて、成長させていきたいです。
最近の人たちは表面上だけで経験をしたつもりになることが多いと感じます。ソフトウェア、ハードウェアに対してはそれでもいいと思いますが、最終的にその人自身の強み、人間力みたいなものはいろいろな経験をしてみないと身につけられないと思っています。
運用保守というのは加点方式でなくて減点方式のビジネスなので、失敗を避けたいという気持ちがあるのは分かるんですけど、みんなあと一歩が踏み出せない。
私も20年以上運用保守の業界にいて、今では考えられないのですが、お客さまと飲んでいる最中にそのお客さまのシステムで障害が発生してしまい、ほろ酔いでデータセンタで対応したり、旅行に行く船の上で通信できるギリギリまで障害対応をしたこともありました。無茶なことも多かったですけど、そこで培った人間関係や経験が今は生きています。ただ、どうしても「昔はこうだった」っていう話になると響かないですし、そこは難しいなとは感じています。
技術面でいえば、今は調べれば最新の技術や知識はすぐに手に入ります。エンジニアとしてスキルが高いにこしたことはないですが、それよりも「なぜこれが必要だったのか」「なにに使えるのか」などを考えられることが実際の現場では役に立ち、より大切です。お客さまの悩みの本質を理解し、解決策の提供、実行までできるエンジニアになればその人の価値はぐっと高まります。さらにいうとプラスほんの少しの営業力があれば、その価値さえも自分でコントロールすることもできますし、それが一番いい形なんじゃないかなと思っています。
一人一人が独立できるくらいまで自分の魅力を理解し、磨き上げてくれると嬉しいですし、その成長を見守っていきたいです。
最近の人たちは表面上だけで経験をしたつもりになることが多いと感じます。ソフトウェア、ハードウェアに対してはそれでもいいと思いますが、最終的にその人自身の強み、人間力みたいなものはいろいろな経験をしてみないと身につけられないと思っています。
運用保守というのは加点方式でなくて減点方式のビジネスなので、失敗を避けたいという気持ちがあるのは分かるんですけど、みんなあと一歩が踏み出せない。
私も20年以上運用保守の業界にいて、今では考えられないのですが、お客さまと飲んでいる最中にそのお客さまのシステムで障害が発生してしまい、ほろ酔いでデータセンタで対応したり、旅行に行く船の上で通信できるギリギリまで障害対応をしたこともありました。無茶なことも多かったですけど、そこで培った人間関係や経験が今は生きています。ただ、どうしても「昔はこうだった」っていう話になると響かないですし、そこは難しいなとは感じています。
技術面でいえば、今は調べれば最新の技術や知識はすぐに手に入ります。エンジニアとしてスキルが高いにこしたことはないですが、それよりも「なぜこれが必要だったのか」「なにに使えるのか」などを考えられることが実際の現場では役に立ち、より大切です。お客さまの悩みの本質を理解し、解決策の提供、実行までできるエンジニアになればその人の価値はぐっと高まります。さらにいうとプラスほんの少しの営業力があれば、その価値さえも自分でコントロールすることもできますし、それが一番いい形なんじゃないかなと思っています。
一人一人が独立できるくらいまで自分の魅力を理解し、磨き上げてくれると嬉しいですし、その成長を見守っていきたいです。
―最後に今、ベアサポートの導入を考えている方にメッセージをお願いします。
私たちリンクは1996年にサーバのレンタル事業を開始し、現在は物理サーバをオンデマンド型で利用できる「ベアメタルクラウド」というIaaSを提供しています。自社で開発し、自社で運用することにこだわり、ソフトウェア開発チーム、インフラ構築チーム、運用保守チームを自社内に設置しています。ベアサポートは新設の運用保守チームではなく、自社サービスの運用保守を行っているチームを拡張し、提供する方式をとっています。インフラ、システム運用を知り尽くしているメンバーが対応しますので、ぜひ安心してサポートを任せてほしいと思います。
ベアサポートでは運用保守の業務以外に技術支援として、実作業を伴わない技術情報やナレッジを無償で提供しています。「こんなことで困っているんだけど、事例や実績を教えてほしい」とか、「こんなことをやりたいんだけどナレッジがあれば教えてほしい」といったお問い合わせにも対応可能です。ぜひ、弊社インフラエンジニアの経験をお客さまのシステムで活用いただけると嬉しいです。
またそれにプラスして、情報提供だけではなく、実際の作業を時間単位でご利用いただけるサービス「マモル マネージドプラス」を正式にリリースします。クラウド新機能の評価、システム改善の提案、検証作業、小規模な構築、設定変更、ドキュメント作成など、弊社インフラエンジニアの稼働をお客さまシステムのエンジニアリソースとしてご利用いただけます。
24時間365日の体制、インフラや運用に関するナレッジ、さらに手を動かせるインフラエンジニアとして、ぜひベアサポートを活用してください。
ベアサポートでは運用保守の業務以外に技術支援として、実作業を伴わない技術情報やナレッジを無償で提供しています。「こんなことで困っているんだけど、事例や実績を教えてほしい」とか、「こんなことをやりたいんだけどナレッジがあれば教えてほしい」といったお問い合わせにも対応可能です。ぜひ、弊社インフラエンジニアの経験をお客さまのシステムで活用いただけると嬉しいです。
またそれにプラスして、情報提供だけではなく、実際の作業を時間単位でご利用いただけるサービス「マモル マネージドプラス」を正式にリリースします。クラウド新機能の評価、システム改善の提案、検証作業、小規模な構築、設定変更、ドキュメント作成など、弊社インフラエンジニアの稼働をお客さまシステムのエンジニアリソースとしてご利用いただけます。
24時間365日の体制、インフラや運用に関するナレッジ、さらに手を動かせるインフラエンジニアとして、ぜひベアサポートを活用してください。
株式会社リンク
サポート部
山本誠一郎
インフラエンジニアとしてキャリアをスタート。MSP(マネージド・サービス・プロバイダ)、システムインテグレーション、コンサルティングなどの経験を経て、2014年に株式会社リンクへ参画。自社サービスとなるリンク ベアメタルクラウド、サポートサービスの立ち上げに携わる。インフラや運用に関する幅広い知識と経験をもとに、自社サービスやお客さまシステムの安定稼働を支援している。