IPレピュテーションのスコアを見直せばメール到達率UP!理解しておきたいIPレピュテーション
メールは必ず届くもの?
実は約4割ものメールが迷惑メールと判定されて届いていないという統計結果があります。
届かなかった4割のメールの中には、ウイルスが添付されているような悪意があるメールであったり、なりすましメールだったりと、正当な理由で配信されなかったものがほとんどですが、正しく配信されるべきメールも含まれていると考えられます。 例えば、商品の購入者へ送られるメールや、会員へ配信される案内メールなどが届かないといったことはよくあります。実際、大抵の通販サイトには「メールが届かなかった場合は~」という注意書きがされているのをよく見かけます。
参考:メールの到達率に重要なSPFとDKIMとは? 一日に送信される16億通のメールの内、4割が迷惑メール
なぜ届かないのか?
では、なぜ悪意がない普通のメールであるにもかかわらず、ユーザに届かないといったことが起きるのでしょうか?
それは通信キャリアが設定したルールに基づいて判定した結果、迷惑メールとして判断し、届けることを拒否したという結果になります。
具体的にどういった基準で判別が行われているのかと言えば、SPFやDKIM、DMARK、メール文面によって判定するスパムフィルタリングといった、システム的な迷惑メール対策によるものと考えられます。
参考:メールの到達率に重要なSPFとDKIMとは? 2.迷惑メール対策技術の最新動向
IPアドレスやドメインをブラックリストとして管理
こういった仕組みは、現在、ほとんどの通信キャリアが取り入れている仕組みです。SPF、DKIM、DMARKでの判定結果が反映される中の一つに、RBL(Real-time Blackhole List)/ DNSBL(DNS Blackhole List)という、迷惑メール送信元のブラックリストがあります。
このブラックリストは、IPアドレスやドメイン名に対して評価を行い、リストとして管理・公開されています。ブラックリストに登録されてしまった場合、メールが届かなくなると思っていいでしょう。
ブラックリストを管理している団体は複数あり、それぞれの判断基準に基づいて登録しています。通信キャリアがどの団体のリストを確認しているかはそれぞれの判断によるものになるため、確認する際は複数の団体で検索をすることをおすすめします。
ここで認識して頂く必要があるのは、IPアドレスやドメインに“評価”がされているという点です。それぞれIPレピュテーション、ドメインレピュテーションと言われていますが、今回はIPレピュテーションを主に取り上げていきます。
IPレピュテーション とは
IPレピュテーションとは、IPアドレスが持つ信頼性を評価することです。評価結果は、30日間の平均値を元に算出され、0~100の値でつけられます。この数値化された結果はスコアと呼ばれ、スコアの値が高ければ高いほどメールの到達率は上がり、低い場合にはメール配信量の制限や拒否、Webサイトの閲覧制限等の通信制限といったペナルティが与えられます。
では具体的に、どういったことを行うとスコアは下がってしまうのでしょうか?次に評価基準を上げていきます。
貴社のIPアドレスは信頼できる?
当たり前だろう!社員ならそう思うことでしょう。ですが、世間一般から見た時、実際のところどうなのでしょうか?ではここで、IPレピュテーションのスコアチェックがどのように行われているのか。その基準を上げてみます。
送信ドメイン認証(SPF)が正しく設定されている
・メール送信量が安定しており、突然大量のメールを送信しない
・過去にスパムメール送信が行われていない(なりすまし被害含む)
・メールコンテンツ内に迷惑メールや詐欺が行われるときによく利用される言葉が含まれていない
・受信者から迷惑メールとして関連各所に報告された件数がないor少ない
こういった項目から外れてしまうと、メールの受信を制限されたり、拒否をされたり、迷惑メールフィルタリングの機能によって迷惑メールフォルダにメールが振り分けられてしまいます。
IPレピュテーションスコアの確認方法
バラクーダネットワークスが提供するBarracuda Reputationや、CiscoのTalos Intelligence、SENDER SCOREなどのサイトでIPアドレスやドメインを入力するだけで結果が表示されます。
IPレピュテーションのスコアを下げないために必要なこと
配信リストの適切な方法による収集
前項に加えて、コンテンツが有益なものになるような工夫や、配信リストの管理が必要です。特に配信リストは収集段階から注意をする必要があります。
メールアドレスをきちんと正しい手段で手に入れ、配信の許可を得ることは非常に重要です。こうした手間を省くことは、クレームへとつながり、さらには迷惑メール防止法に違反する可能性も出てきます。世の中には、迷惑メールを特定するために、囮のメールアドレスを公開しているケースがあるということを忘れずに、健全な方法でメールアドレスを収集しましょう。
配信リストの定期的なスクリーニング
メールを送信すると一定数のバウンスが発生します。存在しないメールアドレスにメールを送ることがないように、配信リストから除外する事も忘れずに行ってください。この2点の改善をするだけでも、スコアを下げてしまう可能性は大きく下がります。配信リストは生き物だという認識で取り組んで行きましょう。
IPの評価が下がったら新しいIP使うとか、複数使えばいいじゃない
果たしてそうでしょうか?まっさらなIPアドレスには評価がありません。
IPアドレスの評価がない状況で、急に大量のメールを送信すると、スロットリングが作動してIPアドレスへのチェックが行われます。もしそれに引っかかってしまった場合、受信制限やブロックされてしまう可能性がでてきます。
なぜこうしたことが行われるかと言えば、スパム業者の存在が影響しています。スパム業者はIPレピュテーションが更新される前に、別のIPアドレスに変更して大量のスパムメールを配信するということを繰り返しています。そのため、たとえ普通のDMであってもスパム業者だと勘違いされてしまうことがあるのです。
だからこそ、新しいIPを利用するなら、少しずつ配信量を増やして開封率を上げ、コンテンツの精度を上げるという地道な作業を積み重ね、新IPに対するISPからの評価を上げていく必要があります。
とはいえ、時間もリソースも予算もない、という声もあることは事実です。そうした場合には、メールリレーサービスの利用を検討することも一つの手でしょう。
IPレピュテーションが不要のメールリレーサービス
リンクが提供するメールリレーサービス「ベアメール」では、こうした問題を意識する必要がなく、メールコンテンツの作成に集中することが可能です。
ベアメールを運営しているリンクは、ホスティング事業者であり、その強みとして、すでにレピュテーションスコアの高いIPアドレスを複数保有しています。また、サーバやIPアドレスの豊富な知識やノウハウを生かし、IPレピュテーションスコアが低下しないよう、日々対策を行っています。高品質なサービスにもかかわらず、利用料が月額5千円~という低価格に抑えることができた背景には、ホスティング事業者ならではの既存資産が豊富にあることが大きく影響しています。
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